靴ひも、普段から結んでいますか?緩いままスニーカーを履くとどうなる?

最近、子どもや学生の靴を見ていると、スポーツをするときにはしっかり靴ひもを結んでいても、普段履いているスニーカーでは靴ひもをかなり緩めたまま履いていることがあります。

靴ひもをほどかずに、そのまま足を入れたり脱いだりできるようにしている子も少なくありません。

「普段歩くだけだから問題ない」

と思うかもしれません。

しかし、靴ひもは単なる飾りではなく、足と靴をフィットさせるための重要な部分です。

靴ひもを緩めると、靴の中で足が動きやすくなる

靴ひもの締め方によって、靴の中での足の動きは変化します。

健康な成人を対象にした研究では、靴ひもを快適に締めた状態と比べて、靴ひもを緩めるほど、踵の浮きや靴の中で足が前後に動く感覚が増加しました。PubMed

つまり、同じ靴を履いていても、

靴ひもを適切に締めて履く場合と、緩めたまま履く場合では、足と靴のフィットは同じではありません。

「サイズの合った靴を買ったから大丈夫」とは限らないということです。

 

「脱ぎ履きしやすい状態」と「歩きやすい状態」は同じとは限らない

靴ひもを緩めておけば、毎回結ばなくても簡単に靴を脱ぎ履きできます。

特に子どもでは、

靴ひもを結んだまま脱ぐ
↓
次に履くときも、そのまま足を入れる
↓
徐々に靴ひもが緩い状態になる

ということがあります。

確かに脱ぎ履きは楽です。

しかし、簡単に足を入れられるくらい靴ひもを緩めた状態が、その子の足に適したフィットとは限りません。

歩いているときに踵が大きく浮いたり、靴の中で足が前後に動いたりする場合には、一度靴ひもの締め方を確認してみてもよいでしょう。

じゃあ、強く締めればいい?

ここも注意が必要です。

靴ひもは強く締めれば締めるほど良いわけではありません。

ランニング時の研究では、靴ひもの締め方や通し方によって足背部の圧力や安定感が変化することが報告されています。PubMed

強く締めすぎて、

「甲が痛い」
「圧迫される」
「しびれる感じがする」

のであれば、それも適切な状態とはいえません。

大切なのは、足を必要以上に締めつけず、それでいて靴の中で足が大きく動かない程度に調整することです。

靴ひもだけでサイズの合わない靴を補うことはできない

もう一つ重要なのが、靴そのもののサイズです。

子どもの靴については、適切なサイズの靴と比較して、小さすぎる靴では歩行時の足の動きが一部制限されたという研究があります。また、子どもの靴が実際の足のサイズに合っていないケースも報告されています。PubMed

そのため、

「靴が大きいから、靴ひもを強く締めればいい」

という考え方もおすすめできません。

足の長さだけではなく、幅や靴の形なども含めて、その足に靴が合っているかを見る必要があります。

スポーツのときだけではなく、普段履きも確認してみよう

スポーツをしている子の場合、競技用のシューズについては気をつけていても、普段履いているスニーカーはあまり気にしていないことがあります。

しかし、学校への行き帰りや外出など、普段の生活でも靴を履いて歩く時間があります。

だからといって、

「靴ひもを結ばないとケガをする」
「足の形が悪くなる」
「扁平足になる」

とまで言えるわけではありません。

現時点では、そこまで単純な因果関係を示す十分な研究はありません。

ただ、靴ひもの締め方によって靴内での足の動きやフィットが変化することは確認されています。PubMed

せっかく足に合った靴を選んでも、靴ひもを大きく緩めたままでは、本来想定されているフィットで履けていない可能性があります。

 

まずは普段履いている靴をチェック

お子さんの靴を一度見てみてください。

靴ひもがかなり緩んでいないか。

靴ひもをほどかなくても簡単に脱げる状態になっていないか。

歩いたときに踵が大きく浮いていないか。

靴の中で足が前後に動いていないか。

そして、靴そのもののサイズや形が足に合っているか。

靴選びというと「何cmの靴を買うか」に目が行きがちですが、買った靴をどのように履くかもフィットを考えるうえで大切です。

「インソールを選ぶ前に知っておきたい『靴との相性』」

毎回必要以上に強く締める必要はありません。

履いたときに足と靴が無理なくフィットするように、靴ひもを調整する習慣をつけてみましょう。

 

  1. Fiedler KE, et al. The effect of shoe lacing on plantar pressure distribution and in-shoe displacement of the foot in healthy participants. Gait Posture. 2011;33:396-400. PubMed
  2. Hagen M, Hennig EM. Effects of different shoe-lacing patterns on the biomechanics of running shoes. J Sports Sci. 2009. PubMed
  3. Hagen M, et al. Effects of different shoe-lacing patterns on dorsal pressure distribution during running and perceived comfort. Res Sports Med. 2010. PubMed
  4. Arnold JB, et al. Children’s school footwear: The impact of fit on foot function, comfort and jump performance in children aged 8 to 12 years. Gait Posture. 2021.
2026年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : 池上7丁目整骨院