脱水すると体の中で何が起こる?~パフォーマンス低下のメカニズム~
池上7丁目整骨院
はじめに
前回は、「のどが渇いてからでは遅い『自発的脱水』」について解説しました。
今回は、体の水分が不足すると体内でどのような変化が起こるのかを分かりやすくご紹介します。
脱水は単に「喉が渇く」だけではなく、心臓や筋肉、脳の働きにも影響を及ぼします。
脱水はどこから始まる?
運動や暑い環境では汗をかくことで体温を調節しています。
しかし、汗をかき続けると、
が体外へ失われます。
その結果、血液中の水分量も減少していきます。
「汗をかく → 血液量が減る → 心臓の負担が増える」
(汗→血液量↓→心拍数↑→疲労↑ の流れ)
血液量が減るとどうなる?
血液は酸素や栄養を運ぶ役割があります。
脱水によって血液量が減少すると、
- 筋肉へ届く酸素が減る
- 老廃物がたまりやすくなる
- 心臓はより速く拍動しなければならない
ため、同じ運動でも疲れやすくなります。
深部体温が上がりやすくなる
汗は蒸発するときに熱を奪います。
しかし脱水になると、
という状態になります。
その結果、
深部体温(体の内部の温度)が上昇しやすくなり、熱中症のリスクも高くなります。
筋肉にも影響します
筋肉の約75%は水分でできています。
脱水になると、
などの変化が起こることがあります。
「足がつる」の原因は一つではありませんが、水分や電解質の不足が関与している場合もあります。
脳の働きも低下する
脱水は筋肉だけではなく、脳にも影響します。
報告されている変化には、
- 集中力の低下
- 判断力の低下
- 反応速度の低下
- ミスの増加
などがあります。
スポーツだけでなく、屋外での仕事や勉強にも影響する可能性があります。
体重の2%の水分を失うと…
例えば体重60kgの人なら、
約1.2Lの水分が失われた状態です。
この程度の脱水でも、
- 持久力の低下
- 心拍数の上昇
- 体温調節能力の低下
- 疲労感の増加
などがみられることが報告されています。
個人差はありますが、「少しの脱水だから大丈夫」とは言えません。
「脱水による体の変化」
汗をかく
↓
血液量低下
↓
心拍数増加
↓
体温上昇
↓
疲労・集中力低下・パフォーマンス低下
池上7丁目整骨院からのアドバイス
夏場に、
- いつもより疲れやすい
- 後半になると動けなくなる
- 足がつりやすい
- 集中力が続かない
という方は、運動量だけではなく、水分補給の方法も見直してみましょう。
「何を飲むか」だけではなく、「いつ・どのくらい飲むか」も大切です。
まとめ
脱水になると、
- 血液量が減少する
- 心拍数が上昇する
- 深部体温が上がりやすくなる
- 筋肉や脳の働きが低下する
- スポーツパフォーマンスが低下しやすくなる
という変化が起こります。
暑い季節は、「のどが渇いてから飲む」のではなく、計画的な水分補給を心がけましょう。
シリーズ記事
- 第1回 夏の水分補給、本当に足りていますか?
- 第2回 のどが渇いてからでは遅い?「自発的脱水」とは
- 第3回 脱水すると体の中で何が起こる?(この記事)
- 第4回 水・スポーツドリンク・経口補水液の違い(次回公開予定)
参考文献
- 小倉幸雄.脱水症とスポーツパフォーマンス低下のメカニズム.臨床スポーツ医学.2026;43(8).
- American College of Sports Medicine. Exercise and Fluid Replacement. Position Stand.
- 日本スポーツ協会.スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック.
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