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ストレッチは長くやるほどいい?運動前・運動後で変えたいストレッチの考え方

運動やスポーツの前後にストレッチをしている方は多いと思います。

「運動前はしっかり伸ばした方がいい」
「ストレッチをすればケガを予防できる」
「身体が硬いから長く伸ばした方がいい」

このように考えている方もいるのではないでしょうか。

しかし、ストレッチは長くやればやるほど良いわけではありません。

また、「これからスポーツをする」のか「柔軟性を高めたい」のかによっても、適した方法は変わります。

今回は、運動前・運動後のストレッチについて、現在の研究をもとに整理してみます。

ストレッチには種類があります

まず知っておきたいのが、ストレッチはすべて同じではないということです。

代表的なのが「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」です。

静的ストレッチは、筋肉を伸ばした姿勢で一定時間保持する方法です。

例えば、立った状態で前屈して太ももの裏を伸ばしたり、ふくらはぎを伸ばした状態をキープしたりする方法です。

一方の動的ストレッチは、身体を動かしながら関節や筋肉を動かしていく方法です。

脚を前後に振る、股関節を動かす、腕を回すなど、これから行う運動に近い動きを取り入れることもあります。

 

運動前に静的ストレッチをしてはいけない?

「運動前の静的ストレッチは筋力が落ちるからダメ」

と聞いたことがある方もいるかもしれません。

これは少し単純化されています。

過去の研究では、運動直前に一つの筋肉を長時間静的に伸ばすと、直後の筋力や瞬発的なパフォーマンスが一時的に低下する可能性が示されています。特に長時間の静的ストレッチほど影響が出やすい傾向があります。

一方、2026年に発表されたレビューでは、60秒以下の短時間のストレッチでは、パフォーマンスへの影響はごく小さいという結果が示されています。

そのため、

「運動前は静的ストレッチ禁止」

と考える必要はありません。

ただ、これからダッシュ・ジャンプ・切り返しなどを行うのであれば、静的ストレッチだけでウォーミングアップを終わらせるより、身体を動かしながら準備していく方が実際の運動につなげやすいでしょう。

運動前は「動きながら準備する」

スポーツ前には、

軽いジョギング

関節を動かす

動的ストレッチ

競技に近い動き

徐々にスピードを上げる

というように、身体を段階的に運動へ近づけていく方法があります。

動的ストレッチについては、直後の柔軟性を小さいながら高めることが示されており、スプリントやジャンプなどのパフォーマンスにも適したウォームアップ方法の一つと考えられています。

ここで大切なのは、

「ストレッチをしたから準備完了」ではない

ということです。

実際の競技で走るのであれば走る準備を、ジャンプするのであればジャンプする準備を段階的に行うことも重要です。

身体を柔らかくしたいなら静的ストレッチは意味がある?

あります。

静的ストレッチそのものが悪いわけではありません。

継続的なストレッチによって関節可動域(ROM)が向上することは、複数の研究で確認されています。2023年のメタ解析でも、継続的なストレッチによって可動域が増加し、特に静的ストレッチやPNFストレッチで改善が認められています。

さらに2025年の大規模なシステマティックレビュー・メタ解析では、189研究・6,654人を解析し、静的ストレッチによって短期的にも長期的にも柔軟性が向上することが示されています。

つまり、

運動前のウォームアップ

柔軟性を高めるためのストレッチ

は、目的を分けて考えた方が分かりやすいのです。

運動後のストレッチは?

運動後にゆっくりストレッチすること自体を否定する必要はありません。

運動後に身体を落ち着かせたり、柔軟性を目的として静的ストレッチを取り入れたりすることはできます。

ただし、

「運動後にストレッチをすればケガを防げる」

とまでは言えません。

ストレッチ単独によるスポーツ外傷予防については、研究では明確な予防効果が確認されていません。複数のRCTをまとめたメタ解析でも、ストレッチ単独ではスポーツ外傷の発生率を有意に減らしませんでした。

したがって、ストレッチだけにケガ予防を任せるのではなく、筋力やバランス、競技に必要な動作、練習量なども含めて考える必要があります。

 

「身体が硬い=ケガをする」とも限りません

これもよくある誤解です。

柔軟性は身体機能の一つですが、

柔らかければ柔らかいほどケガをしない

という単純な関係ではありません。

スポーツによって必要な可動域も異なります。

大切なのは、競技や日常生活で必要な範囲を動かせて、その範囲で身体をコントロールできることです。

そのため、ストレッチだけではなく、筋力トレーニングやバランストレーニング、競技動作なども含めて考えていく必要があります。

ストレッチは「目的」で使い分けましょう

ストレッチは、

「とりあえず長く伸ばせばいい」

というものではありません。

運動前なら、身体を動かしながらこれから行うスポーツへ準備していく。

柔軟性を高めたいなら、静的ストレッチを継続的に取り入れる。

そしてケガの予防を考えるなら、ストレッチだけではなく筋力やバランス、ウォーミングアップ、運動量なども含めて考える。

このように、目的に合わせて使い分けることが大切です。

池上7丁目整骨院では、スポーツや日常生活での身体の状態を確認しながら、運動やセルフケアについてもお伝えしています。

「どこをストレッチすればいいのか分からない」
「運動前は何をしたらいい?」
「身体が硬いのが気になる」

といった場合もご相談ください。

スポーツ障害・スポーツ外傷についてはこちら

ここに既存ページへの内部リンクを入れます。

参考文献

  1. Takeuchi K, et al. Optimising the Dose of Static Stretching to Improve Flexibility: A Systematic Review, Meta-analysis and Multivariate Meta-regression. Sports Med. 2025.
  2. Behm DG, et al. Effect of acute static stretch on maximal muscle performance: a systematic review. Scand J Med Sci Sports. 2013;23:131–148.
  3. Albrecht K, et al. How long should athletes with high range of motion demands stretch? Acute stretching durations for flexibility and performance: a systematic review. 2026.
  4. Warneke K, et al. Chronic effects of stretching on range of motion with consideration of potential moderating variables: a systematic review with meta-analysis. J Sport Health Sci. 2024;13:186–194.
  5. Lauersen JB, et al. The effectiveness of exercise interventions to prevent sports injuries: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. Br J Sports Med. 2014;48:871–877
2026年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : 池上7丁目整骨院
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