夏の水分補給シリーズ②

のどが渇いてからでは遅い?「自発的脱水」とは

池上7丁目整骨院

 

はじめに

「ちゃんと水を飲んでいるのに、脱水になることがある」と聞いたことはありませんか?

実は、人間には**「のどが渇いた」と感じる頃には、すでに体の水分が不足し始めている**という特徴があります。

この現象を**「自発的脱水(Voluntary Dehydration)」**と呼びます。

夏場のスポーツや屋外活動では、この仕組みを知っておくことが熱中症予防やパフォーマンス維持につながります。


自発的脱水とは?

汗をかいて体内の水分が減っても、人は失った水分を完全には飲み戻せないことが分かっています。

つまり、

  • のどが渇いた
  • 水を飲んだ
  • それでも汗で失った量には足りていない

という状態になりやすいのです。

そのため、「のどが渇いたら飲む」だけでは、夏場や運動時には十分ではない場合があります。


なぜのどが渇くの?

私たちの体は、

  • 血液中の塩分濃度
  • 体液量

などを脳が監視しています。

水分が不足すると脳が

「水を飲んでください」

というサインとして、のどの渇きを感じさせます。

しかし、このサインは汗をかき始めた瞬間ではなく、ある程度水分が失われてから現れます。


体重が2%減ると何が起こる?

例えば体重60kgの人なら、

約1.2kg(約1.2L)の水分が失われると、次のような変化が起こることがあります。

  • 疲れやすくなる
  • 心拍数が上がりやすい
  • 深部体温が上昇しやすい
  • 集中力や判断力が低下しやすい
  • 持久力が低下しやすい

個人差はありますが、運動能力への影響が報告されています。


スポーツをしている子どもは特に注意

子どもは大人よりも

  • 体温調節機能が未熟
  • 体重あたりの発汗量が多い場面がある
  • 「のどが渇いた」と言わず夢中で運動する

という特徴があります。

そのため、保護者や指導者が休憩時間に飲水を促すことが重要です。


水分補給のポイント

おすすめは、

  • 運動前にあらかじめ水分を補給する
  • 運動中は休憩ごとに少量ずつ飲む
  • 一度に大量ではなく、こまめに補給する
  • 運動後も失った水分を補う

という習慣です。

「のどが渇く前に飲む」という意識が、夏場の体調管理につながります。


池上7丁目整骨院からのアドバイス

夏場は、肉離れや足がつる、疲労が抜けないなどの相談が増えます。

もちろん原因は一つではありませんが、水分や電解質の不足が影響しているケースもあります。

運動前後の水分補給を見直すだけでも、体調管理に役立つことがあります。


まとめ

  • のどが渇いた時には、すでに脱水が始まっていることがある
  • 汗で失った水分は、自然な飲水だけでは補いきれない場合がある
  • 「のどが渇く前に、こまめに飲む」ことが夏場の基本
  • 子どもは特に周囲が飲水を促すことが大切

毎日の小さな習慣が、熱中症予防だけでなく、スポーツパフォーマンスやケガの予防にもつながります。


次回予告

「脱水すると体の中で何が起こる?―心拍数・体温・筋肉への影響―」

脱水が体の中でどのような変化を引き起こすのかを、イラストを交えながら分かりやすく解説します。


シリーズ記事

  • 第1回:夏の水分補給、本当に足りていますか?~熱中症だけではない、水の大切な役割~
  • 第2回:のどが渇いてからでは遅い?「自発的脱水」とは(この記事)
  • 第3回:脱水すると体の中で何が起こる?(次回公開予定)

参考文献

  • 長谷川 博.生体における水分の役割とホメオスタシス.臨床スポーツ医学.2026;43(8).
  • American College of Sports Medicine. Exercise and Fluid Replacement.
  • 日本スポーツ協会.スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック.
 
 
2026年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : 池上7丁目整骨院