水・スポーツドリンク・経口補水液の違い ~何を飲めばいいの?~
はじめに
これまでのシリーズでは、
- 第1回:水分の役割
- 第2回:自発的脱水
- 第3回:脱水による体への影響
についてお伝えしました。
今回は、多くの方から質問をいただく
「結局、何を飲めばいいの?」
という疑問について解説します。
実は、水・スポーツドリンク・経口補水液は、それぞれ目的が異なります。

水(飲料水)
普段の生活や軽い運動では、水で十分なことが多いです。
向いている場面
- 日常生活
- 軽い散歩
- 30~60分程度の軽い運動
- 室内での軽作業
水には糖分が含まれていないため、日常的な水分補給に適しています。
スポーツドリンク
スポーツドリンクには、
- 水分
- ナトリウム
- 糖質
が含まれています。
糖質はエネルギー補給だけでなく、水分やナトリウムの吸収を助ける役割もあります。
向いている場面
- 汗をたくさんかく運動
- 部活動
- ランニング
- 屋外スポーツ
- 60分以上の運動
ただし、製品によっては糖分が多く含まれるものもあります。
日常生活で頻繁に飲むよりも、運動時を中心に利用するのがおすすめです。
経口補水液(ORS)
経口補水液は、
脱水状態からの回復を目的として作られています。
スポーツドリンクとは成分のバランスが異なり、
水分とナトリウムが効率よく吸収されるよう設計されています。
向いている場面
- 発熱
- 下痢・嘔吐
- 医師から勧められた脱水時
- 熱中症が疑われる初期(意識があり、自力で飲める場合)
一方で、日常の水分補給として常に飲むものではありません。

飲み分けの目安
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| 普段の生活 | 水 |
| 軽い運動 | 水 |
| 1時間以上の運動 | スポーツドリンク |
| 大量に汗をかく | スポーツドリンク |
| 発熱・下痢・嘔吐 | 経口補水液(必要に応じて医療機関へ相談) |
よくある質問
Q. スポーツドリンクを毎日飲んでも大丈夫?
運動量に見合わない摂取では、糖分やエネルギーの摂り過ぎにつながることがあります。
日常生活では、水やお茶を基本とし、スポーツドリンクは運動時に活用するのが一般的です。
Q. お茶やコーヒーでも水分補給になりますか?
適量であれば水分補給の一部になります。
ただし、汗を大量にかく運動中や熱中症対策では、水やスポーツドリンクなどを状況に応じて選ぶことが勧められます。
池上7丁目整骨院からのアドバイス
部活動やスポーツをしている学生さんでは、
「運動後までほとんど水を飲まない」
「スポーツドリンクだけを大量に飲む」
というケースも見受けられます。
大切なのは、
何を飲むかだけではなく、運動前・運動中・運動後に計画的に補給することです。
気温や運動量に合わせて、適切な飲み物を選びましょう。
まとめ
- 普段の生活では「水」が基本
- 長時間の運動ではスポーツドリンクが役立つ
- 経口補水液は脱水時のための飲み物
- 飲み物にはそれぞれ目的があるため、場面に応じた使い分けが大切
参考文献
- 日本スポーツ協会.スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック.
- American College of Sports Medicine. Exercise and Fluid Replacement.
- 日本救急医学会.熱中症診療ガイドライン.
- 『臨床スポーツ医学』Vol.43 No.8(2026)「スポーツと水」シリーズ。
シリーズ記事
- 第1回:夏の水分補給、本当に足りていますか?
- 第2回:のどが渇いてからでは遅い?「自発的脱水」とは
- 第3回:脱水すると体の中で何が起こる?
- 第4回:水・スポーツドリンク・経口補水液の違い(この記事)
- 第5回:汗で失われる「ナトリウム」の重要性(次回公開予定)







